校長ブログ

校長 木内 淳詞 Junji Kiuchi

2020.12.03

新型コロナ感染症第三波の世界を生きる

 新型コロナウイルス感染症の状況がなかなか収まりません。今の状況を第三波と言っていいのかどうか、私にはわかりませんが、少なくとも日々伝えられる新規感染者数は、第1波とは比べ物にならないほど多くなっています。私の身近なところでも、濃厚接触者になった方のことを耳にするようになり、自分もいつ感染したと判断されるかわからないところにいるということを強く意識するようになりました。
 しかし、世の中全般を見渡しますと、新型コロナに対する「慣れ」なのか、第一波の時のような緊張感が見られなくなっているように思われます。もちろん、第一波の時のように行動制限をすると、経済が回らないということは、誰もが心配するところでしょう。私たちのような私立学校も、「他人事」ではありません。学校内では、以前と変わらず「校内で濃厚接触者を出さない」ことに心を砕いており、特に心配な昼食時には、教員だけではなく、生徒会の役員の生徒もマスク着用のこと等について、協力要請を行ってくれています。ただ、一方で、少しぐらいいいだろうという気の緩みがあったり、校外に出たとたんにマスクを外してしまっている生徒が一部にいることは否めません。今後も継続して生徒への指導と協力要請を続けます。
 下の写真は、昨日、私学会館へ出張したときに、近くの飲食店で撮影したものです。人気店で、お昼時をかなりすぎていたにもかかわらず、次から次からお客さんが入って来るような店です。テーブルの真ん中にドカンと置かれたメッセージ。正直邪魔だと思いましたが、食事の時はマスクを外すので、一番感染リスクが高まる時間です。感染を広げない、お客さんがうつしたりうつされたりという関係を生まないために、人気店ほど努力を続けないといけないという様子が伝わってきました。学校においても、ほとんどの生徒はしっかりとガイドラインに基づいて行動してくれています。これだけたくさんの新規感染者が出ているということを考えると、仮に誰かが感染したとして、AさんからBさんにうつったとは言い切れません。自分がうつされたと思っていたら、実は自分がうつしていたのだという可能性が十分考えられます。もはや「犯人探し」は意味がないし、人権の観点からも極めて大きな問題です。自分がうつされないという観点ではなく、無症状ではあっても自分が他の人にうつす可能性を低くするためにマスクを着用するのだという意識を持って、行動したいものです。厳しい第三波の中ではありますが、学校では、今まで取り組んできたことを継続して行い、みんなで乗り切っていきたいと思います。