学びの新スタイル「English CANVAS」
生徒一人ひとりが、自分に合った最適な学びを選択できる
「自立した学習者」の育成を目指して
「English CANVAS」は、生徒が自ら学び方をデザインする追手門学院中学校の新しい英語教育モデルです。毎週1回2時間の授業コマを使い、中1から中3まで全ての生徒が参加して最大10種類の「学び方ブース」から今の自分に最適なスタイルを選択できる授業の試みです。知識の習得に必要である「主体性」の育成、その先にある生徒が卒業した後も学び続ける「自立した学習者」を育てることを目的としています 。従来のクラス授業と、個別最適化された自律学習を組み合わせたハイブリッドな構成が最大の特徴です。
このEnglish CANVASというプロジェクトを開始した背景には、次期学習指導要領が重視する「深い学び」の実装と、本校独自の教育資源の活用という2つの大きな理由があります。他校の視察などを通じて、授業スタイルやより良い学びを研究する中で、実際に「English CANVAS」のような取り組みをしている学校がありまして、本校の教育指針とリンクする部分も多く、なおかつ従来の授業では不足していた「アウトプット」の機会を補う場として、身体や感情を用いた表現を得意とする「表現科」とも連携し、多様な学習スタイルに合わせて生徒が自ら学びをデザインできる環境を構築することにいたしました。
「学び方ブース」は、演習を黙々と進めるブース、リスニングなど音ベースのブース、ALTのブース、スピーキングを主体としたブース、AIを使ったアプリ学習のブース、体を使った表現科とのコラボブースなど様々なブースを整え、生徒一人ひとりが自分の特性に合わせて、自分に合った学び方を選択できるポジティブな授業スタイルです。生徒が自律して学習内容を選択し、責任を持って取り組む経験を積むことで、生涯学び続ける「自立した学習者」へと導きます。

英語科の大いなるチャレンジ
今年度のトライアル期間を経て
来年度からの本格導入を予定しています
2027年度の本格導入に向け、2026年度に3回のトライアルを実施します。生徒たちに、「English CANVAS」の意義を理解してもらうマインドセットから始めて、最初はクラス単位で3ブース程度のトライアルから試験運用を予定しています。その後10月頃には、6ブース展開で異学年混成クラスでの実施、そして3学期に表現科とコラボした10ブース展開での全学年一斉シミュレーションというスケジュールで準備を進めています。また、 10月・11月の入試説明会では、これらの様子をダイジェスト動画で公開予定です。
英語の授業は週5時間ありますので、従来から行っている「ベース授業」でクラス単位のプロジェクト型学習や教科書内容の網羅を行い、一斉授業型での知識の習得は一定数確保していきます。また、CANVAS内には文法解説を行う「Teacher’s Clinic」や、AIアプリを活用した「AI & Tech Booth」など、個々のつまずきを解消し、知識を定着させるための多様な支援エリアを設けて基礎学力の維持をしながら、より多角的な学びへと発展させていく予定です。
このプロジェクトの形は、英語以外の全教科に広げていける取り組みだと考えています。そのためにも、まずは「English CANVAS」がロールモデルとなって、導入時の反応、途中経過、1年後の生徒の変化といった具合に、「こういうアプローチをしたから、こう変化した」という実践結果をレポートとしてまとめ、他教科の先生方にも共有していきたいと思います。英語という教科だからこそ、試験的にこのスタイルを取り入れやすい側面もあると思います。4技能というそれぞれ特徴やアプローチが異なる学びが混在すると同時に、他者とお互いに関わって意見交換やコミュニケーションを取るという要素も見られます。現在は、表現科と協働してこの構想を推進していますが、ゆくゆくは他教科への展開や連携も視野に入れています。「学びの多様化」を実現する同システムを学校全体の学びへと還元し、追手門学院中学校全体の新しい「看板教育」として発展させていくことが目下の課題です。

あなたが主役の学び場
「好き」や「必要」に合わせて
どんどんチャレンジとトライを繰り返して
English CANVASは、あなたが主役の学び場です。「勉強は教わるもの」という枠を飛び出し、自分の「好き」や「必要」に合わせて、自分だけの学び方をデザインしてみませんか。
失敗を恐れず、仲間や先輩と助け合いながら、英語をツールに自分自身を自由に表現できるステージが、ここには用意されています。自分自身を知る機会と捉えて色々と試して欲しいと思っています。自らの課題に応じて「今日は、どのブースで、誰と、どのように学ぶか」を自分で決めるプロセスを通じ、それを繰り返し行うことで、生涯学び続ける「自立した学習者」としての土台を築きます。さらに、自分で選んだ課題に責任を持つことで、主体性(エージェンシー)や、自分の学習状況を客観視するメタ認知能力、そして多様な他者と協力する社会性を育みます。
人それぞれに「出来ること・出来ないこと」「得意不得意」は違います。自分を知って、自分に合ったやり方で学びを深めることで、自分で学んでいく方法を知っている人間に育ってほしいと思います。それが自信となり、ひいては「こういう風に社会に役に立っていきたい」という目標を見つけることに繋がっていくことが理想形です。
従来のやり方とは違う、自分が「楽しく」「ポジティブに」学んでいける場を創出することで、生徒自身が自分を知り、自分の可能性を広げていく機会を日常的に持ち、成長していけると信じています。今、英語科の教師陣が一丸となって、生徒たちが自分で学ぶ力を身につけるために、モチベーション高く、チームを組んで準備を進めています。今年1年かけて、しっかりと準備していきますので、English CANVASの取り組みにぜひ注目していただきたいです。



