社会・数学・理科の教員が語る、
追手門の学び

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追手門学院中・高等学校では、日々さまざまな授業が行われています。教科は違っても、生徒たちに身につけてほしい力や大切にしている考え方には共通するものがあります。

今回は、社会・数学・理科の教員に、それぞれの授業スタイルや学びへの思いについて語ってもらいました。

Q. 普段の授業はどのように進めていますか?

理科はやっぱり体験が大事だと思っています。だから最初から理論を説明するというより、「まずやってみよう」というところから入ることが多いですね。実験をすると、予想していなかったことが起こることがあります。そこから「なぜこうなったんだろう」「どうしてこういう結果になったのだろう」と考え始める。その過程で生徒たちからも色々な意見が出てきますし、正解が一つではない場面もあります。まず経験して、その経験から考える。そこを大切にしています。

数学はどうしても定義や公式など、最初に知っておかなければならないことがあります。だからインプットの時間は必要です。最初に、前回授業の確認のための問題演習を5分程度行います。すぐ答え合わせをしますが、メインは生徒同士の対話を意識しています。「中学校までの知識でも解けそうなのに、なぜ高校の教科書に載っているんだろう」そんな問いを投げかけることがあります。少しヒントを出すと、生徒たちは自分たちなりに考え始めます。その後は演習を中心に進めますが、個人で考えたり、ペアで相談したり、グループで話し合ったりしながら学んでいます。最後に解説は行いますが、ポイントだけに絞っています。

私も最初に最低限必要な知識だけは共有します。でも、それ以上はなるべく説明しすぎないようにしています。その後はグループで課題に取り組みます。資料を読み、自分たちで情報を集めながら答えを考えていくスタイルです。高1ではほぼ毎回グループワークを取り入れていますし、学期に一度くらいはプロジェクト型の学習も行っています。答えのないテーマについて、自分たちなりの結論を出していく。その時は自分も一緒に動くようにしています。ただ席で見守るのではなく、積極的に声をかけに行きます。コミュニケーションを図って、適宜ヒントを与えることで思考を深めてもらう、そういう学びの時間を大切にしています。

Q. 授業で特に意識していることは何ですか?

一番意識しているのは「教えすぎないこと」です。グループワーク中も答えは教えません。困っている生徒がいたら考えるためのヒントを渡すようにしています。また、活動中はできるだけ生徒たちと会話をします。学習面だけでなく、コミュニケーションそのものも大事にしたいと思っています。

同感です。実は僕自身、昔はかなり教えてしまうタイプでした。でも、生徒が本当に力をつけるためには、自分で考える時間が必要だと感じるようになりました。今でも気をつけないと話しすぎてしまうのですが、できるだけ生徒自身が気づく余白を残すようにしています。

僕も同じですね。ただ、実験のときは安全面だけはしっかり伝えます。怪我をしないこと、何かあったときにどう対応するか。それだけ伝えたら、あとは生徒たちに任せることが多いですね。考察をまとめる場面では、生徒同士が自然と話し合っています。その中から出てきた面白い意見は、全体にも共有するようにしています。

Q. 追手門だからこそ実現できる学びとは?

生徒たちが本当に楽しそうなんです。大学の先生方が見学に来られたときも、「生徒たちがとても生き生きしていて楽しそうですね」と言われることがよくあります。リラックスしながら学べる環境があるというのは、この学校の大きな魅力だと思います。また、教え合う場を教室という枠に捉われずに実施できる点が本校の校舎の強みだと思います。

息苦しさがないですね。授業中に喋っていいと伝えているので、相談したり、意見を出し合ったりすることへの抵抗がほとんどないですね。「みんなで考えよう」と言えば自然に動き出せる。これは探究活動などを通して、対話する文化が学校全体に根付いているからだと思います。演習ではノルマを設けているので、1周回って黙々とやるようになったりもします。そうやって個別で取り組む時間は確保しつつも、分からないところは教え合うマインドが生徒に身についていますので、何か分からないところは相談し解決を目指す姿が見受けられます。

僕もそれは感じています。グループワークを始めるときも、とてもスムーズです。ICT環境も整っていますし、必要な情報にアクセスしやすい環境があります。かつて当たり前だった「板書を書き写す時間」は大幅に削減できました。授業スライドを配信するからこそ、グループワークで「考えること」や「議論すること」に重きを置けています。何より学校全体が「主体的に学ぶ」という方向を向いているので、生徒たちも自然とそういうマインドになっていると思います。各フロアに本があって自由に情報を探しにいける環境も魅力ですね。

Q. 印象に残っている探究・プロジェクト学習を教えてください。

地理の授業で取り組んだテーマの一つが、対象者を設定して「どこに家を借りるべきか」という課題です。将来、誰もが住む場所を選ぶことになりますよね。土地の価格や交通の利便性、地形や気候など、さまざまな視点から考えていきます。世界の問題を扱うことも大切ですが、まずは自分事として考えられるテーマを扱いたいと思っています。

数学は教科の特性上、プロジェクト化が難しい部分もあります。だからこそ、「答えを出す」だけではなく、「どうやってその答えにたどり着いたのか」を共有する活動を大切にしています。同じ問題でも考え方は人によって違います。その違いに気づくことも学びの一つだと思っています。具体的には初見の問題に物怖じしないよう、グループで協力して応用問題の模範解答を作成するプロジェクトを行い、解法のプロセスの共有や発見など、授業ごとに変化を持たせてできるだけ単調にならないように心がけています。

今まさに理数探究で取り組んでいるのが、「絶対零度」をテーマにした学習です。

数学科の先生と一緒にチームティーチングを行っています。子どもたちは、絶対零度に近づくためにはどういう実験が必要なのかを自分たちで考え、計画を立てています。昔の科学者たちがどれだけ苦労して真理に近づいたのか。その過程も含めて体験してほしいと思っています。

Q. これから挑戦してみたいことは?

限られた時間の中でも、もっと興味を持たせる授業をしたいですね。「面白い」と思えたら、生徒たちは自分で学び始めると思っています。

理数探究のような教科を越えた学びですね。数学は理科だけではなく、地理や芸術など、さまざまな分野とつながっています。数学の有用性を、もっと実感できる授業ができたら面白いと思っています。

僕も教科横断には挑戦したいです。特にフィールドワークですね。教室を飛び出して、実際の社会とつながる学びをもっと増やしていきたいと思っています。

Q. 最後に、受験生へメッセージをお願いします。

勉強することは、命を守ることにつながると思っています。過去の知識や経験を学ぶからこそ、未来に備えることができます。ぜひ色々なことに興味を持って学んでほしいですね。

学校選びは、実際に見て感じることが大切だと思います。少しでも興味があれば、一度学校に来てみてください。先生や生徒の雰囲気を見てもらえたらうれしいです。本校は、生徒同士で共に学び、共に成長ができる環境だと思います。我々はその頑張りを一緒に並走していきます。充実した3年間を共に送りましょう!

本校を一言で例えるなら「自由」、悪く言えば「放任」と敢えて表現します。何をお伝えしたいかというと、個々の生徒が主体的に動き、自らの力で一歩を踏み出そうとすれば、他校では出来ないことを数多く経験することができる学校だということです。

もちろん、主体的に動かなければ何も生まれることはありません。私たち教員も同じで、様々なことにチャレンジできる環境だからこそ、日々成長することができます。せっかくの高校3年間を充実させるために、生徒と教員が一緒になって「経験」と「成長」を実感することができる日々を過ごしましょう!「何かを変えたい」「成長したい」という気持ちがある人はぜひ来てください。

本日は貴重なお話をどうもありがとうございました!