探究科 座談会その5-前編-

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SPECIAL

2022.05.23UP

この2年で何が変わった? デザイナー“髙木草太”を解析せよ!

MEMBER

池谷陽平探究ドライバー

髙木草太探究デザイナー

眞鍋綾探究アーティスト

上月龍太郎探究クリエイター

佐藤佑平探究ストラテジスト

牛込紘太探究キュレーター

仕事もプライベートもNGなし!
今さら聞けない、でも聞けた、髙木草太のこと。

今回の座談会は特別企画。2022年5月から育休に入る探究デザイナーの髙木先生を徹底的に解剖していくために、探究科メンバーがそれぞれに質問を用意しました。授業プログラムを構築するプロフェッショナルとして誰もが一目置く存在、髙木先生の本質はどこにある? 必見です!

収録日:2022年3月3日

Theme1

プライドが邪魔をする!?
そーちゃんは、あの大人気アニメの王子。


池谷

5回目を迎える今回の座談会は、5月から育休に入る髙木草太先生にフォーカスを当てていきます。前編ではパーソナルな部分を、後編では主に仕事に関する部分を掘り下げていくよ。そーちゃん以外の先生には聞きたい質問を用意してもらっているので、それにバンバン答えてください。


高木

はい。今日はNGなしです(笑)


池谷

ということで、いつものように上月先生からいってみようか。


上月

はい。僕からの質問は『一番、自分っぽいアニメのキャラクターは?』です。そもそもどのアニメを選ぶのか、そしてその中でも誰を選ぶのかがすごく興味があります。


高木

確かにこれは面白い。でも即答するには難しい質問やな……。


池谷

ふと思い浮かんだアニメはなに?


高木

まずは『サザエさん』、次に『ドラえもん』だったけど、当てはまるキャラはいなかったな。今は『ドラゴンボール』で探しているけど……。


上月

どれも登場人物が多いですからね。


高木

俺は……ベジータかな。彼とは共通する部分が多い気がしています。まずは生え際。僕も頭の中央部分の毛量が多いから。


上月

見た目の話ですか!?(笑)


高木

ごめん、それは冗談(笑)。似ていると思ったのは、プライドが高くて、基本的には斜に構えているところです。そういう性格がこれまで公私ともに自分の足かせになることが多かったね。それでいながら俺っていつも周りのみんなに構ってもらえる絶妙なポジションにいるでしょ?(笑)そう考えるとめちゃくちゃベジータっぽい。


池谷

「プライドが邪魔をしている」というのは、そーちゃんらしいね。


上月

じゃあ今後は“王子”として接すればいいわけですね! ありがとうございます!!

探究科の切り込み隊長、探究クリエイター、上月先生の質問から座談会はスタートです。


池谷

では続いて眞鍋先生はどうですか?


眞鍋

『これまでに経験した挫折と、それをどう乗り越えたか』です。ありきたりな質問かもしれないけど、草太さんに聞いてみたくて。


高木

これも僕にとっては難しい質問だね。なぜなら挫折とか後悔、悩み事をあまりしないタイプだから。特に挫折と呼べるような経験をしないまま、うまく生きてきたんだね(笑)。はい。


眞鍋

え、もう終わり!? もうちょっとくださいよ(笑)


高木

じゃあベティが意図した答えではないかもしれないけど、唯一「大きくつまずいたな」って記憶に残っているのは、大学2年の時だね。


眞鍋

何があったんですか?


高木

すべてにやる気が起きなくて、自分の部屋から2週間くらい出なかった時期があったの。


眞鍋

それはどんな理由で?


髙木

おそらく通っていた学部での生活が原因かな。


眞鍋

引きこもっているという状態に対して、不安や焦りはなかったですか?


髙木

不安か……。まあ「あかんな」ってくらいには感じていたと思います(笑)


眞鍋

なかったっぽいですね(笑)

「ベティ」こと、探究アーティスト、眞鍋先生からは普段は聞けない恋愛話まで!


眞鍋

それでも大学には通いつづけられたのは、何かきっかけがあったんですか?


髙木

極端に思われるかもしれないけど「転部する」って決めたんだよね。そのために単位は確保しておいた方がいいから、通い続けることにした。要するに、現状を厳しく感じた時に、僕は「その場所で頑張る」のではなくて、“その次”を考えるという選択をとってきたんだよね。とはいえ、今の話が一般的に言う「挫折」ではないと思うし、ベティが聞きたかった「乗り越えた方法」でもないと思う。


眞鍋

じゃあ「NGなし」とのことなので聞いちゃいますけど、失恋とかすらなかったんでしょうか?


髙木

人並みにはあるよ。


眞鍋

そういう時ってどうしてましたか?


髙木

特に何もしてないかな(笑)。ただ相手に「悪いことをした」って感覚はすごくあった。でも、それって俺が悩んでも解決することではないからね。だから「悪いことはしたけど、もう自分の手から離れた」って思っていた気がします。つまり特定のことに執着がなかったんだと思うよ。 

「その場所で頑張る」
のではなくて、
“その次”を考える。

Theme2

そーちゃんからはどう見える?
探究科メンバーについて。


池谷

じゃあ続いて佐藤先生、いってみようか。


佐藤

僕が聞きたいのは『探究科メンバーのそれぞれのいいところ』です。理由も併せて教えてください。


髙木

なるほど。これもいろいろな観点から語れるから難しいね。まず上月先生と眞鍋先生に対しては、似たような感覚があって、ふたりとも「自分がやりたいこと」を明確に持っているっていうこと。


佐藤

それは出会った時から、同じ気持ちでしたか?


髙木

うん。それは変わらない。だけどポジティブな印象だけではなかったのも事実かな(笑)。僕自身が変化している部分もあるし、このチームが馴染んできた中で、良いこととして捉えられるようになった感じ。


佐藤

はじめの頃は、割とネガティブな印象が強かったってことですか?


髙木

そうだね。もちろんふたりを批判したり、悪く言ったりするつもりは一切ないけど、正直に言うと、ペアを組んだ時にすごくストレスを感じていました。その原因ははっきりしていて、つまり僕がつくったプログラムと、ふたりが「やりたい」と思うことが衝突するから。打ち合わせを重ねて構築した授業内容のアウトプットとして、上月先生や眞鍋先生が選ぶ方法に納得できないことがあった。要するに僕は自分の中でやりたいことが明確にある人と組んだ時に、あまりうまくいかないんですよね。


佐藤

その違和感をポジティブな方向に転換できたきっかけはありますか?


髙木

きっかけっていうより、徐々に、だよね。そもそも1年目の僕は「自分がプログラムをつくらないと」って意識が強すぎた気がします。授業の中身をすべて細かくつくろうとしていたから、それを現場で他の人に実践してもらった時に「なんでそういうことになるの?」って感情が出ていたと思います。でも僕が骨組みだけをつくって、中身や実働の部分は他のメンバーにやってもらえばいいって切り替えてからは、例えば「上月先生のやり方も面白いじゃん」ということに気がつくことができました。そうやって分担してカタチにしていくのも楽しいなって思えるようになったのが、大きな転機だったと思います。


上月

おお、ありがとうございます!


髙木

ただ上月先生の「やりたいこと」には共感できるようになってきたけれど、眞鍋先生に関してはそれすらない(笑)


眞鍋

な……なんでですか!?


上月

まあまあ。いい意味かもしれないから。ちゃんと最後まで聞いてみよう。


髙木

上月先生のやりたいことには何かしらの理由を感じられるんだけど、眞鍋先生は「ただ本当にやってみたい」というか……。


眞鍋

それは……。


池谷

いや、まだギリギリ「いい意味で」やから(笑)


眞鍋

「いい意味」って言ったら許されると思っていませんか(笑)


髙木

あ、でもね、本当にベティからはすごく大きな気づきをもらったよ。


眞鍋

あ、それを! 詳しく聞かせてください!!


髙木

ベティって誰よりも生徒一人ひとりをしっかりと観察していることに気づいたんだよね。でもその次に「それができるのに、ベティが考えていることと、実際の活動の内容が、なぜマッチしていないのか」って疑問がうまれてきて。


眞鍋

なるほど。その疑問は解消できていますか?


髙木

うん。それもベティの授業を見ている中で理解できた。そもそも探究って授業のゴールが見えないものでしょ?「生徒たちにこんな気づきを与える」とか「生徒たちのこの部分を伸ばす」とか、本来的にはやる前から分かるわけがない。にも拘らず僕はそれを決めてしまっていたんだよね。でもベティはそうではなかった。どんな活動をしても「一人ひとりを私が見る」ってスタンスでやっているから、活動自体が目的になることがなくて。つまりベティのやり方だと、いちばん大事な部分で矛盾が生じない。これは本当にすごいことだと思っています。


眞鍋

わぁ、嬉しい。ありがとうございます!


佐藤

草太さんの中でも、この2年でいろいろと変わったんですね。


髙木

そうだね。ただやっぱり改めて考えてみても上月先生と眞鍋先生と組みたくはないかな(笑)。でもそれはやり方が違うっていうだけで、どちらかが正しい訳ではないからね。だから僕以外の人と組んだら、すごく成長の機会が多い二人だと思うよ!

「メンバーそれぞれのいいところ」を聞いたのは、探究ストラテジスト、佐藤先生。


佐藤

では池谷先生のいいところはどうですか?


髙木

タイソンは箕面高校時代から知っているから、みんなとはちょっと違った見え方をしていると思うよ。まず上司としての彼は、僕らが自由にできる環境をつくってくれていると思う。そこは本当に感謝していますね。一方で個人的な部分に目を向けると、タイソンって、他人が踏み込んではいけないような部分をつくるでしょ? 自分の深いところは誰にも触らせないというか。そういう雰囲気をまとっているというか。


上月

分かります。実際、知らないこともたくさんあると思うし。


髙木

僕もそう思っていたんだけど、実際は「ただ深いところがない」ってことに気づいちゃった(笑)。隠している部分があるんじゃなくて、見えている部分がすべて(笑)


池谷

そこに気づいたか(笑)。さすがそーちゃん!


髙木

昔は僕もタイソンの発言や行動を深読みしていたけれど、周りが想像している以上に、感覚的に動いている人なんだよね。そう考えるといろいろと合点がいくと言うか。


佐藤

それって例えばどういった部分ですか?


髙木

僕は自分のプログラムのつくり方に自信があるし、理論的に構築しているつもり。でもタイソンの場合は、当然理論も取り入れているんだけど、最終的には感覚でつくられている印象だよね。だから僕が「どうしてそうするんですか?」って質問をしても、あまり腑に落ちる説明が返ってこない(笑)。でも感覚でつくっても非常に良いものがつくられているから、それは僕は真似できないことだし、すごく憧れはある。


池谷

なんか恥ずかしいな(笑)

意外な一面を暴露されて、「タイソン」こと探究ドライバー、池谷先生も苦笑い?


髙木

次は牛込先生について。正直に言うと、まだこの1年ではつかみきれない部分が多いなと思っていて。それでもすごく安心感のある先生であることは間違いないですね。そう確信できる理由は、プログラムの内容を完全に理解しようとする姿勢があるから。自分が納得できるまで何度でも聞いてくるんですよね。だから牛込先生と話をしていると、他の人だったら失礼かもっていうくらい「違います。その理解は間違っていますね」って濁すことなく伝えています。そこは甘えさせてもらっているところかもしれませんね。


牛込

うん。たしかに僕は何度も何度も質問しているからね。


髙木

そしてようやく佐藤先生だけど、この1年で印象はかなり変わったよね。そして際立って良いところは「ゲラ」ってこと(笑)


佐藤

なんか……僕だけ薄くないですか(笑)


髙木

いやいや。僕にとってはすごく重要なこと。だってそのおかげで一気に仕事がしやすくなったから。もともと堅い人だと思っていたんだけど、他愛ないことで笑ってくれるので、無条件で好感を持ちました(笑)


佐藤

授業を一緒にやる中で感じたことがあれば教えてください。


髙木

まずはこの人は自分の悪いところを探すタイプだなって思った。あとあえて厳しい指摘をするなら、想像を超えてくることが少ないのも事実だね。探究科のメンバーは前述の通り、良くも悪くも僕が考えもしないことをやってくる先生がたくさんいるから、相対的にそう見えるのかもしれないけど。だから、そういった規格外の人と佐藤先生が一緒に組んで、混ざりあったらすごく面白いことになるんじゃないかな。これからは、今までの自分にはなかった方法や考えた方を1つプラスすることが大事になってくると思っているよ。


佐藤

ありがとうございます!


池谷

結果的に一人ひとりへのフィードバックになったね(笑)

探究は授業のゴールが
本来的にはやる前から
分かるわけがないもの。

Theme3

“葛藤つき”の派手好き。
同級生からのひと言が原体験。


池谷

じゃあ次は牛込先生の質問に行こうか。


牛込

僕は仕事の話でもあるんだけど、『褒められることが成長に影響しますか?』ということ。草太さんって、生徒のことをめちゃくちゃ褒めるじゃないですか。それは自分自身が褒められることで成長しやすいって実感があるからなのかなって思っていて。


髙木

結論から言うと、影響しないですね。僕にとって人から褒められるというのは、自分の成果に対する正当な対価だと思っています。だからどちらかというと、物事の区切りの役割かな。


牛込

では生徒を褒めるのも、彼ら・彼女たちへの対価というか。


髙木

それもあるし、もうひとつの理由としては、“自分への刷り込み”ですね。生徒のなにかを褒めたときに、僕自身にも「これでいいんだ」って思わせています。本気で褒めつづけていると、本当に自分がいいと思える部分が明確になってくるものなので。


牛込

そうだったんですね。ありがとうございました!

出会って約1年。探究キュレーター、牛込先生と髙木先生は深い議論ができる関係性に。


池谷

もうプライベートな質問はない?


上月

あ、じゃあ僕が! 草太さんの話をする上で、絶対に外せないキーワードが“靴”だと思います。


髙木

はいはい。いいね、その流れ。


上月

そこで聞きたいのが『なぜ靴を集めるようになったのか。そして、そこから見える自分が選ぶモノに傾向はありますか』という質問です。洋服やアクセサリー、かばん、時計……と、さまざまな装飾品がある中で、なぜ靴を選んだんですか?


髙木

これに関しては、僕が中学生だった頃まで遡って話す必要があるね。当時通っていた学校にはたまに私服で登校する日がありました。その時にクラスメイトの女の子から「草太はいつも同じ服を着ているね」って言われて。


上月

ストレートな言い方!


髙木

うん。そこではじめて「確かにいつも同じだ」って気がつくと同時に「すごく恥ずかしいことだな」とも思った。だからその日のうちに、自分で服を買いに行ったんだよね(笑)。そこから徐々に「俺が好きな服ってどんなものかな」を考えはじめて。いろいろなものを着てみる中で、最初に収集癖が出たのが帽子と靴でした。


上月

未だに靴だけ集めているのはなぜですか?


髙木

えっとね、そもそも帽子は被る機会が減るんだよね。


上月

まあこの仕事をしていて、日中に帽子を被ることはないですからね。じゃあ自分が選ぶモノの傾向ってありましたか?


髙木

うん。派手な色や柄が好きなことが分かった。でも年齢を重ねるにつれて、柄物の服って選びづらくなるからさ。その中で靴だったらまだ許容される範囲が広いように感じて、今でも続いているんだと思うよ。


上月

それは自分の中で? それとも世間的に??


髙木

どちらもあるんじゃないかな。36歳で妻子がある男として、服や帽子は厳しいけど、足元が派手なのは許される気がしない? だからせめて靴だけでも抵抗しています(笑)


上月

じゃあ年々履ける靴も変化していってるんですね。


髙木

そうそう。この前、学校にヒョウ柄の靴を履いてきたことがあったでしょ? その時に普段はあまり話さない先生がそれをイジってきたんだよね(笑)。そう時に「この派手さは、許されるラインを超えたな」って思って、職場には履いてこないようにしてる。


上月

じゃあ人の目を気にしながら選んでいるんですね。


髙木

もちろん。だって見た目を気にするようになったのは、女の子に言われたのがきっかけだからね。他人からどう見られるのかには、かなり敏感になっているよ。そもそも身につけるものは、自分のプレゼンテーションのつもりだから、めちゃめちゃ気をつけている部分だね。


上月

派手なものが好きっていうのは知っていたけど、そこにもいろいろな葛藤があるとは思いませんでした。またいつか、吹っ切れて思いっきり派手な格好で学校に来てほしいですけどね。


髙木

なんかこの質問に関しては、すごく内面をさらけ出した気がするな(笑)


池谷

そうやね(笑)。じゃあプライベート編はこれくらいにしようか。普段から関わりが多いにも拘らず、知っているようで知らないこともたくさんあったね。後編では、主に仕事に関することにフォーカスを当てましょう。仕事中のそーちゃんとか、もっと具体的にプログラムづくりの話とかが出てくると思います!

身につけるものは、自分の
プレゼンテーションのつもり
だから気をつけている。

(後編は00月00日公開予定)

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