
校舎の中央階段を登っているときに目についたこのポスター。GTOではありませんか。今の生徒は知らないでしょうが、Great Teacher Onitsuka です。原作は漫画で、1998年に連続テレビドラマとして放映されて、人気があったと記憶しています。しかし、ポスターの下部には「文部科学省」の文字が。どうやら、文科省がこのドラマの後援をしているようです。えっ、あの暴走族上がりという設定の鬼塚ですよね。当時はまだともかく、この時代にですか、というのが私の率直な捉え方でした。
今は、ドラマが始まって数話が放映されています。いやいや私は40年から50年前に放映されていた学園青春ドラマのファンでしたから、どうしても観てしまうのです、この新・GTOも。でも、予想通り鬼塚先生、ドラマの中で苦労されているようです。30年近く前に「生徒まみれ」になっていた先生が、そのままのスタイルで現代の生徒たちに簡単に受け入れられるというのは、考えにくいですものね。
さて、GTOの後援が文科省というのは、予想通り「教員不足」「教員離れ」という流れを何とかしたいということからだそうです。公立の教員採用試験の競争率が2倍を割ったとか、教育大学の人気がないとかいう話は数年前からよく聞いていましたが、私学においても状況は同じです。学校はブラックだ、というイメージも完全に社会に定着してしまっています。その原因は様々で、学校内における問題もあれば、社会的な問題もあり、また、教員の仕事が実に多岐にわたるものとして捉えられてきて、個々の学校がそれをどうやって変えればいいかわかっていなくて、苦悩したままで悪い状況のまま推移しているということもあるでしょう。私学の場合は、独自性というものがある程度認められてはいますが、問題の解決も自分たちで何とかしなければならない面があり、しんどいところです。
ただ、一つ言えるのは、このポスターの鬼塚が、苦悩したり、怒ったりしてはいますが、真ん中の写真は爽やかに笑っていて、苦労しながらも活き活きと教育活動をしていることが表現されています。今回のドラマが今後どのように展開していくのかわかりませんが、結局は生徒も教員も活き活きとしていることが、学校にとって非常に大切なことだと思うのです。教員が働きすぎて休みも取れずに笑顔も出ないまま生徒の前に立つというのはよくありません。そのための条件整備を、私たち学校もまた社会も進めていく必要があります。新・GTOが少しでもそのような流れを応援してくれるようなものになることを期待しています。