校長ブログ

校長 木内 淳詞 Junji Kiuchi

2022.10.24

大地震を想定した避難訓練

 本日7限目の時間に、大地震が起こったことを想定して、避難訓練を行いました。防災訓練は1学期にも実施していますが、その時は火災を想定してのものでした。
 大きな揺れが収まるまで頭部を保護できる姿勢を取り、その後、グラウンドへ避難しました。「走らない・押さない・しゃべらない」という原則に照らせば、まずまず合格点を与えられるだろうと思います。
 私からは2点話しました。一つは、避難訓練だとわかっていても、こういう訓練を実施することに意味があるのか、ということです。高校生の時に、私はひねくれた見方をしていましたので、こんなもの意味がないと思っていたのですが、意味があるかどうかは私たち一人ひとりの意識の持ち方で変わるのだと思います。訓練だとわかっているから、余計に余裕を持って周りの状況を観察できますし、想像力を働かせて、今はこうだけれど、実際に起こったらどんな状況になるだろうか、などと考えることも可能です。単純にグラウンドへ行けばいいのだと、何も考えずに歩いていただけの人にとっては、確かにあまり意味がなかったのかもしれません。何事も、ある行為に意味とか意義を持たせるのはその人の姿勢や意識です。
 もう一つは、自らのセンサーの感度を上げてみるということです。現代社会に生きる私たちは、ストレスを感じることが多く、そのために、普段はからのセンサーを意識的に、あるいは無意識のうちに、鈍感にしている傾向があります。しかし、こういう訓練の時などに、意識してセンサーを敏感にしてみることも必要です。先ほど述べた想像力を働かせながら、センサーを敏感にしてみると、普段は気が付かないことが分かったりします。そんなに長い時間、そうしている必要はありません。1分でも2分でも意識してみて、何か気づくことがあれば、記憶に留めておけばいいのです。その記憶が残っておれば、いざ災害が発生したときにも、自らの行動が変わってくると思うのです。
 学校で学ぶことに無駄なことは一つもない。本日、あるクラスで卒業生が講演の中で教えてくれたことでもあります。