校長ブログ

校長 木内 淳詞 Junji Kiuchi

2020.07.10

安全祈願の日、「当たり前」をやめて考えてみること

 以前のブログにも書きましたが、本校では毎月15日を「安全確認の日」、特に7月15日を「安全祈願の日」として学校の安全を考える日と位置付けています。
 今日は7月10日ですが、学校の行事等の関係で、本日10日に安全祈願の日を設け、生徒と教職員の代表者が卒業生の中崎さん制作の「祈り」のモニュメントの前に集まりました。また、生徒・教員の代表者から放送で、各教室へメッセージを届けました。
 学校は安全な場所であるべきだ、ということは当たり前のように言われます。しかし、学校という場所はそもそも「安全な」場所なのでしょうか? 本校の中・高生は1400人弱の大きな集団です。毎日の学校生活はとても落ち着いていて、生徒たちは安心して生活しているように思います。しかし、そういう状況は当たり前のようにあるわけではなく、生徒諸君が周りの友達に配慮して生活しているから、教職員が安全面に気を遣って仕事をしているから、保護者の皆さんや学院関係者の皆さまが学校教育を様々な面でサポートしていただいているから、実現できているものだと考えています。先日の安全講習会において、「安全はタダで手に入るものだと思ってはいけない」ということを生徒たちに話しました。そこに生活する人たち、その人たちに関わってくれる人たちが絶えず意識を高め、「安全は当たり前ではない」ということを理解して考え、行動しているからこそ、安心・安全な生活ができるのです。
「当たり前」と思ってしまうと、人は感謝の気持ちを失い、考えることをやめてしまいます。そういう意味では、追手門学院での生活は、「当たり前」と思うことをやめるところからスタートするのだと、生徒の皆さんには訴えたいと思います。