高校
お知らせ

【高3創造】政治経済「どんな契約を結んで社会を創りますか?」

 私たちは生まれながらに人身の自由や財産、生命を守る権利(自然権)を手にしています。
しかし、社会(国家)は警察権や司法権を用いてそれらをある意味奪うことができます。
つまり、私たちは法を犯したときに、自身の自然権を社会(国家)が奪うことをOKとする契約を結ぶことで日々の安全を確保しているといえます。
例えば、国家による身柄拘束は人身の自由を、罰金は財産権の自由、死刑は生命の自由を奪う行為と言えます。
このように、個々の人々が自ら契約を結ぶことで社会ができるという考え方を社会契約説といいます。

 「では、どの程度の契約を結んで社会を創るべきでしょうか。」

 ホッブズ・ロック・(ルソー)の考え方を調べたうえで「生命の自由を奪う契約は必要か」について深めました。

生徒たちは死刑制度の是非を深めるにあたって賛成グループと反対グループに分かれ、ディベートを行う予定で準備に取り掛かりました。主張の数と精度を高めながらそれぞれのグループが根拠をもとに意見を固めていきます。また、ディベートのルールも生徒たち自身の意見によって決めます。

他の国はどういう制度があるのだろう?
死刑制度を廃止した国の治安はどうなったのだろう?
過去の判例にはどういったものがあるのだろう?
経済(税金)から考えて私たちと関係あるのだろうか?
国際人権規約にはどんなことが書いているのだろうか?

様々な問いを自ら立てて多面的に死刑制度について考えてまとめます。

1時間かけて必死にまとめた資料。賛成・反対の両グループで「ディベートで勝てそう」と自信気な生徒たちもちらほら。
しかし、ここで少し意地悪!授業の目的は多面的・多角的に社会的事象を捉えられるようになること

急遽、賛成グループと反対グループの立場を入れ替えてディベートをすることを伝えました、、、。

生徒たちからは面白いとの笑い声とブーイングが飛び交いました。
懸命に作った資料は相手グループに渡り、自分たちが作った主張を覆す必要に迫られます。
より多面的に深く調べなければなりません。
2時間目は逆になった立場で改めてディベート準備に入ります。
慌てながら来週のディベートに向けて資料作成に努めていました。

こうすることで賛成派、反対派の両者の見方を深く知ることができます。(多角的)

次回はいよいよディベート本番です!