追手門学院中学高等学校の英語科で公開授業を行いました。当日は他校から30名ほどの来校があり、授業見学から研究討議まで様々な思考でお互いに研鑽を積むことが出来ました。ありがとうございます。
現在英語科(追手門だけではなく、様々な学校)では、様々な授業形態で授業が実施されています。その中で今回は「自律学習×概念型探究」を紹介します。

学校で学んだ知識が社会にでてから役に立たない。言われたことはできるが、自ら課題を見つけることが出来ない。このようにいわれることが現代では増えてきているように感じます。この目まぐるしく変化する時代(VUCA時代)において社会が変化しているように学校では今までの学習方法以上にいろんな方法が増えてきています。
自律学習とは、字の通り自分で自分をコントロールしながら学びに向かうというものです。学習指導要領にもあるように自己調整をするためには、自律が必要不可欠です。自分をコントロールするには教員が枠にはめるだけではなく自分でなにをするか選び、その時間を自分の手で作る必要があります。そのために1週間の自分の成果が分かるように毎日その時間の目標を決め、リフレクションをしています。日々学習プロセスの中で工夫をし、改善へ向かう。また今日の自分の調子がわかるようになり、明日はどうしようといったような見通しもみえるようになってきます。

概念型探究ではある概念(今回はコミュニティ)について体験的に学びをつかみ取る、つまりいままでの知識の「暗記」ではなく知識の「獲得」をめざす学習法になります。ある概念や問いの答えを手に入れるためのプログラムを組まれ、生徒はそれを手に入れたり課題を解決するために、英語を勉強し最終的にその課題をクリアします。
今回では個人の意見がコミュニティによって変化するのか?ということが問としてだされています。ある生徒はいろんな調査やいろんな理由を聞いて回っているときに自分の意見が変わった!というような声もありました。また英語の授業なので、それは外国というコミュニティでも変わるのか変わらないのかという視点もあります。英語を学ぶと同時に生きるための知識も学び、それが実生活に転移してくれたらいいなと思います。

この2つの学習法を組み合わせることで、自立する学習者の育成に力を入れています。生涯学び続けることが出来る人間には、自分に打ち勝つメンタルと頭をつかうスタミナも必要です。またこの学習形態に必要な非認知能力も生きていく上で確実に必要になってきます。自律学習によって「自分の学び方」「メンタル」「スタミナ」を鍛え、概念型探究によって「本質的な考え方」「深い思考」「一生使える知識」を手に入れた学習者はたくましい生きる力があると言えるのではないでしょうか?
これからの教育で大量の知識をただ持っている人を育てるのではなく、自ら問いを立て、その解決するためのプロセスを設計し、未知なる課題を乗り越えていける人材を育てることで、生徒がしあわせになってくれることを願っています。
Drive your learning ,make your future!
(追記)
当日はその他中高クラスで公開授業を行いました。終了後には大学からお越しいただいた先生方、ご見学いだきました先生方と検討会を行いました。ご参加いただきました皆様、誠にありがとうございました。
