校長ブログ

校長 木内 淳詞 Junji Kiuchi

2020.04.29

強制的にさせられる努力

 強制的にさせられる努力は、もろいのです。
 
 この言葉は、美術家の横尾忠則さんの『死なないつもり』といという本の中の言葉で、先日、新聞で紹介されていました。私はもう少し前の部分から引用しておきます。

 学校や塾では、与えられた答えにどうやって早く到達するかということばかりやっているから、答えがない状態になるとどうしていいかわからなくなる。そしてすぐにダメだ、やめましょう、もしくはやり方を変えましょうとなる。強制的にさせられる努力は、もろいのです。

 学校では時間割が決められて、クラス単位ではあれ、みんなが同じように「勉強」(この言葉自体に強いるという意味がありますよね)させられるという面があります。本校のオンライン学習でも、ある程度の時間割が決められて、それに従って学びを進めてもらっています。ただ、これは最低限の基準を示したものですので、それ以外の時間は生徒の皆さんが何か自ら取り組みたいことに使ってみてください。もちろん、オンライン学習で理解しにくかったところをもう一度やってみることもいいでしょうし、コンピュータを用いて先生に質問するのもいいでしょう。新聞等で興味を持ったり、疑問を持ったりしたことを、掘り下げて考えたり、調べたりすれば、立派な探究の活動につながります。先生から与えられた問いではなく、自らたてた問いに対して取り組んでみる、そんな時間があってもいいですね。それを友達や先生と共有して取り組んでみるのもいいでしょう。ぜひ、チャレンジしてみてください。