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2021.08.24 クラブ

【水球部】インターハイを終えて

雨の全国大会

長野県は大会の数日前から続く記録的な豪雨の影響もあり、連日、天気は下り坂。初戦は京都の鳥羽高校との対戦でした。

チームにとって思うようにゲームが展開できない中、劣勢のまま試合終盤を迎えます。

最終ピリオド

最終ピリオド・ラスト30秒を切り、おそらく本チームにとって最後の攻撃になると、チームの願いを込めるようにボールは左サイドへ。1対1の攻防の最中、残りわずかな力を振り絞って体を反転させ前へ前へと進もうとするも、相手選手の堅守に阻まれます。白7番選手が大きく息を吐きながら広い曇り空を数秒見上げると、追手門学院水球部の今大会の戦いが終わりました。

経験を未来に

大阪よりも5度近く気温が低いことや、普段と異なり風のある中での試合など、不利な条件はたくさんありましたが、相手チームの巧みな戦術や技術の高さは圧巻。結果的に鳥羽高校は全国ベスト4。

同じ近畿から参戦した古豪の素晴らしい戦績を称えるとともに、創部間もないチームにとって、全国大会での経験は新しい目標をいくつも確認できる機会になりました。

夏の終わりに思うこと

皆さんは、この夏休み、どんな風に過ごしましたか?
僕たちはと言えば、毎日毎日、多くの人にとって「得体の知れないスポーツ」でたったひとつの勝利を目指すために、泳いで投げて、弾いて足鍛えてまた泳いで。永遠とも思えるようなトレーニングメニューと向かい合っては水やボールと格闘ばかりしていました。そう、夢中になっていたのだ。

全国大会常連校の選手に指導者。日本を代表する強豪大学関係者、ジャパンのメディカルトレーナー、オリンピア…。「普通」の生活を繰り返していれば、おおよそ関わる事が出来なかったであろう多くの方々と、水球というスポーツを通して、ほんの一瞬でも人生の一部を重ねられたことは貴重な財産となりました。

創部から4カ月の物語

練習や試合を重ねながら夏の陽に向かうヒマワリのように、日増しにたくましく、そして伸びやかに成長した生徒達。それはほんの数ヶ月前、明確なモノは何ひとつ見えない中で、チームの一員に加わってくれた、見た目はごくフツーの10人の高校生でした。

部員の一人は、最後のミーティングでこんな風に語ってくれました。
「第一志望の学校ではなく、進学先が追手門に決まった当初、学校に行くのに気持ちを整理できない時期もありました。でも、この部活に入って、本当にインターハイに出場出来ました。今は、この学校にいることが、僕の誇りです。」

彼ら10名のおかげで、僕は半年前には想像もつかなかった方々と出会い、かけがえのない時間を送ることが出来ました。本当に感謝の気持ちでいっぱいです。

思春期、青年期の真っただ中で、自らの想いを言語化、行動化し、一生懸命に何かを掴もうとする姿は、カッコ良かった。みんな、本当にお疲れさま。そして、ありがとう。(水球部顧問)